「仕事と家庭の両立」に悩む医師へ

  • 2021年10月9日
  • 2022年1月11日
  • 家庭

皆さんこんにちは、更紗(さらさ)です。

今回のテーマは「仕事と家庭の両立」です。これが上手くいかない、という意味で「働き方に悩んでいる」人も多いのではないでしょうか。

私は正に、「仕事と家庭の両立」が出来るような環境を求めて転職したので、そんな人の気持ちが良く分かります。

家庭を犠牲にした仕事も、仕事を犠牲にした家庭も、どちらも幸せとは言えません。諦めずに、解決策を模索していきましょう。

今回の記事は、「仕事と家庭の両立」に悩む医師が、解決策を見つけることが出来るようにと書きました。

是非ご一読ください。

仕事と家庭のバランス

複数のサイトで、「男性医師の妻が専業主婦である割合は49.4%」という記載を見つけました。

↓ 参考(データの根拠は示されておりません)

女性医師の結婚事情|DtoDコンシェルジュ

私の周囲ではもっと多い印象でしたけどね。「男性医師の妻は8割が専業主婦、2割が医師」という感じでした。

私は昔、既婚の男性医師が仕事が無くても深夜遅くまで医局に残っているのを見て、

「育児・家事は妻に丸投げなんだな。家族はどうしているんだろう・・・。」と余計な心配をしていたのですが、

奥さんに「子どもたちが起きちゃうから、深夜まで帰って来ないで!」と言われたという話を聞き、ちょっと同情しました(笑)。

仕事ばかりしている印象の男性医師ですが、「本当はもっと家庭に関わりたい」と思っている方もいるのではないでしょうか。

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対して、うちのように「女性医師の夫が専業主夫である」例は殆ど見たことがありません。

つまり、女性医師は共働きである可能性が高いことが伺えます。

「もっと仕事をしたいのに、出来ない。」
「もっと家庭を優先したいのに、出来ない。」

といった葛藤を抱えている方が多いのではないでしょうか。

男性医師と女性医師で、配偶者の職業に大きな違いはありますが、いずれも仕事と家庭のバランスが自分の理想通りではないことが悩みの原因です。

自分の理想を明確にした上で、一緒に解決策を考えていきましょう。

解決策①家庭でのサポートをアップする

「もっと仕事をしたいのに、出来ない。」 タイプの方は、家庭でのサポートをアップ出来ないか検討しましょう。

私の周囲の女性医師たちは、 以下を活用して仕事・家事・育児をしていました。

  • 保育園
  • 実家の両親
  • ベビーシッター
  • 家政婦

しかし、以下のような悩みは非常によく聞きます。

「子どもが熱を出した。仕事を休んで迎えに行かなければならない。」

「夫が協力的ではない。共働きなのに、私ばかり家事・育児をしている。」

「実家の両親も働いている・もしくは病気持ちで、なかなか頼めない。」

ベビーシッターを頼んでバイトをしている先輩は、「バイト代を稼ぐために、ベビーシッター代がかかるんだよ。何のためにバイトしているか分からないね。」と言っていました。

住み込みの家政婦を雇うも、同居している姑に理解されず、何度も追い出された・・・という方もいました。

家庭でのサポートをアップする、と言うのは簡単ですが、一筋縄ではいかないようです。

サポートしてくれる人の数を増やすこと、複数のサポートを組み合わせることで、少しずつサポート体制を強化・柔軟なものにしていきましょう。

その分お金はかかりますが、仕事をしてキャリアを形成するため、家族の負担が大きくならないための必要経費だと思い、割り切りましょう。

解決策②仕事をセーブする

「もっと家庭を優先したいのに、出来ない。」 タイプの方は、仕事をセーブ出来ないか検討しましょう。

具体的には以下のような方法が考えられます。

  • 勤務中の病院に交渉する
  • 転職する

まずは、勤務中の病院への交渉を試みるのが一般的かと思いますが、良い返事がもらえるのはかなり稀だと考えられます。

過去記事にも書きましたが、大半の病院にとって「医師は人間ではなく、安い労働力」です。

私がこれまで働いてきた病院では、常勤の男性医師が家庭のために仕事をセーブすることなど絶対に許されませんでしたし、

常勤の女性医師は、妊娠中も救急外来当直・待機当番をさせられたり、産後8週でフルタイム復帰させられたりしていました。

彼・彼女・その家族らが望んでそうしている場合は全然構わないのですが、皆本当に苦しみ悩んでいました。

勤務中の病院との交渉が上手くいかないのであれば、早いうちに転職を検討することをオススメします

その病院の体質を変えるには途方もない時間がかかりますが、転職活動はすぐに出来るからです。

「家庭を優先出来ない」悩みの裏には、あなただけではなく、家族の苦しみがあります。家族まで犠牲になることは、あなたの本望ではないと思います。

転職サイトを見て、「男性医師の産休・育休取得を推進している」や「女性医師が働きやすい」といった良い条件の求人を探してみましょう

また、そうではない求人も、転職エージェントが仲介してくれますので、良い条件を病院に提示して交渉してもらいましょう。

思いきって勤務形態を変えてしまうのも良いでしょう。

常勤の方は、非常勤・バイトへ変更することで、定時帰宅が可能になったり、オンコール無しになったりして、家庭へのメリットが大きいと考えられます。

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私が「仕事と家庭の両立」を達成した方法

私は臨床医時代、主治医制で24時間365日拘束されていたので、自宅にいても料理中に呼び出される・食事中に呼び出される・就寝中に呼び出される等はしょっちゅうでした。

夫とは臨床医時代に結婚したのですが、このように頻繁にいなくなる・そのまま帰って来ないことも多い私の生活を見て引いていました(笑)。

この時期は、夫に随分迷惑をかけてしまっていたと思います。

夫は自主的に仕事を辞め、専業主夫として家庭を支えてくれました。夫のおかげで「家庭でのサポートをアップ」することが出来たのです。

私自身は「家族が犠牲になるような働き方ではなく、家族が幸せになるような働き方をしたい」と強く思うようになり、転職活動をスタートしました。

そして大学院卒業と同時に、専属産業医に転職しました。転職で「仕事をセーブ」することに成功したのです。

「仕事と家庭の両立」を達成した今は、自分自身も家族も、幸せいっぱいに暮らしています。

もしも激務な臨床医のままだったら・・・考えるだけで恐ろしいです。

「仕事と家庭の両立」を達成するためには、「家庭でのサポートをアップする」ことも、「仕事をセーブする」ことも、両方大事だと実感しています。

是非、両方とも改善の余地が無いか検討してみてください。

また、「仕事と家庭の両立」は、あなた一人では達成出来ないと思います。

家族を始め、周囲の理解も不可欠です。よく話し合うようにしましょう。

皆さんにとって理想の「仕事と家庭の両立」が叶いますように、心から応援しています。