オススメ医療マンガ!『腐女医の医者道!』

皆さんこんにちは、更紗(さらさ)です。

医師あるあるだと思いますが、私はあまり医療もののマンガを読んだり、ドラマを観たりしません。

理由は「勉強・仕事みたいで疲れるから」。マンガやドラマは純粋に楽しみたいですよね。

ですが今回は、そんな私でも「すごく面白いし為になる!」と思うコミックエッセイ、腐女医の医者道!』(著者:さーたり、出版:KADOKAWA)を紹介します。

著者のさーたり先生は、「自身が外科医・夫も外科医・子どもが3人」と、仕事と家庭を両立していらっしゃる先生です。

その上、ブログを書いたり本を出版したり…凄過ぎる…!

さーたり先生と比べたら私なんぞニート同然です(笑)。

今回の記事は、「周囲に仕事と家庭を両立しているロールモデルがいない」と悩んでいる方が、ロールモデルを得て前向きになれることを願って書きました。

是非ご一読ください。

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『腐女医の医者道!』概要

Amazonより

さーたり先生の、外科医として・母として・そしてオタクとして(笑)の日常がテンポ良く描かれています。

主に大学病院勤務時代のエピソードです。

医師本人が描いているためリアリティがあり、専門が違う私でも、何度も「分かる分かる!」と共感してしまう程。

とにかく楽しそう!で、本当に外科が好きなんだなあ…と感じるのですが、仕事と家庭の両立に悩む姿もあります。

今回は「外科医の仕事」パートと、「家庭との両立」パートに分けて、感想を書いていきます。

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『腐女医の医者道!』外科医の仕事はやっぱりハード

さーたり先生は、消化器外科医です。その中でも肝胆膵専門です。

私が学生時代見学させてもらった肝臓部分切除術、27時間かかったっけ…と懐かしくなりました。

「朝7時半からカンファランス」
何気なく書いていますが、通常業務をこなしながらのカンファランス準備・朝の育児を考えると、とてつもなく大変であることが想像出来ます。

さーたり先生が夕回診中に「今日入院の人、明日のカンファに出して!」とお願いされ、一度帰宅し、深夜2時に病院に戻ってカンファランス準備をする…というエピソードもあります。

「昼食を食べる時間が無く、手術前に更衣室で立ったまま食べる」描写
手術はかなり体力を使いますし、一度手術に入るとなかなか食べに戻れないですからね。友人の泌尿器科医も「5分でも時間があったらメシを食う!」と言っていました。

「もう一度医者やり直すなら外科医になりますか?」
さーたり先生が、手術中の雑談で他の医師に訊いたところ、
教授「ならない。眼科医とかになる」
准教授「ならない。透析だけの腎臓内科医になる」
さーたり先生「ならない。皮膚科か形成外科になって総合美容ビルを建てる」

と言っています(笑)。

それだけ外科医の仕事が大変だということだと思いますが、皆さん何だかんだ言って、結局また外科を選んでしまいそうですね。

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『腐女医の医者道!』家庭との両立…心折れそうになる場面も

「子どもを医局に連れてきて仕事を継続する」描写
夫婦とも保育園終了の時間までに仕事が終わらず、さーたり先生が一度仕事を抜けて子どもを迎えに行き、そのまま医局に連れてきて仕事を継続…という流れです。他に、心臓外科医の女性医師が子どもを連れながら夕回診する姿も。

私の周囲にはそのような医師はいなかったので、衝撃的でした。

子どもを連れてくることに寛容な職場であることは良いと思いますが、やはり本人や子どもの負担が大きいと思います。

本当は「育児を担う医師は定時に帰れる」ような体制が整えばいいのですが、臨床現場では色々難しいですよね。

「育児している時の方がスキンケア・食事・睡眠に時間がかけられる」
これも医師あるあるですね。一般的には「育児より仕事の方がよっぽど楽!」という話を聞きますが、私の印象では大変さは、臨床医の仕事>育児>産業医の仕事…という感じです。

「外科で子育ての両立ってムリじゃない?」
さーたり先生が仕事と家庭の両立に悩み、心折れそうになっていた時に思い出した、友人医師の言葉です。元々外科志望だった友人の女性医師たちは、外科を諦め、QOLを重視した科を選んでいたそうです(外科の中でも乳腺外科等)。

ですがさーたり先生は、結果的に「患者さんに救われた」と書いています。

私も、臨床医時代は激務で辛かったのですが、「患者さんに救われていた」と思っています。

患者さんのために忙しいのですから、矛盾しているようですが、私を医師として育ててくれたことに感謝しています。

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さーたり先生の書籍紹介、ブログ紹介

さーたり先生の書籍はとにかく面白いので、少しでも興味がある方は是非書籍を読んでくださいね!

『腐女医の医者道!』はシリーズもので、計3冊発売されています。

また、『腐女医の医者道!』エピソードゼロとして外科医のママ道!もあります。

↓ブログで最新エピソードをチェック!

ブログ記事一覧|腐女医が行く!! 〜外科医でママで、こっそりオタク〜 (ameblo.jp)

さーたり先生のように、現役の女性外科医で子どももいる、というのは少数派だと思います。

皆さんの中にも、自身が少数派で周囲にロールモデルがおらず、悩んでいる方がいるのではないでしょうか。

周囲にはいないかもしれませんが、「様々な形で情報発信している先生の中からロールモデルを探す」というのもアリだと思います。

現在はブログやSNSで非常に探しやすくなりました。

自分自身が先駆者となって、誰かのロールモデルになる」という選択も出来ますね。

ロールモデルという程ではありませんが、私も自分の経験が誰かの参考になればと思い、情報発信をしています。

みんなで知識や経験を共有し、励まし合って、一緒に頑張っていきましょう。

では、また!

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