【上手に退職しよう】適切な時期・方法は?

  • 2021年9月19日
  • 2024年10月28日
  • 転職

皆さんこんにちは、更紗(さらさ)です。

今回は上手な退職の方法についてです。

というと、「そんな方法あるわけない!」という声が聞こえてきそうですが(笑)、

一般的に、常に人手不足で激務な医療界で、医師の退職は歓迎されないことが多いです。

私の先輩医師は大学の医局を辞める意向を伝えた際、教授に「二度とこの県で働けなくしてやる」と脅されたそうです。

よくある話ですけどね。

今回の記事は、退職を決意した医師が、少しでも上手に退職出来ることを願って書きました。

是非ご一読ください。

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【退職】医局の片付けをして、気持ちを整理する

「この職場を辞めよう」

そう決意したら、皆さんはまず何をしますか?

私は医局の机や本棚を片付け始めることをオススメします。これは気持ちを整理する意味もあります。

私は臨床医時代、仕事のあまりの過酷さに、本気で「もう医師を辞める!」と思ったことがあります。

そんな時、何気なく医局の片付けをしていて、これまで勉強してきたボロボロの教科書たちを見つけました。

何冊かは捨てたのですが、殆どは捨てられず手元に残ってしまいました。

「自分は、本当はもう少し勉強したいんだな」と悟り、退職を思い留まりました。

そこで思い留まってしまったために、その後過労で倒れる寸前までいったのですが(苦笑)、

あそこで辞めていたら、自分の人生は全く違うものになっていたと思います。

自己肯定感が下がり、医師を辞めて他の仕事に就いたとしても、上手くいかなかったことでしょう。

一方、自分が心の底から納得した上での退職ならば、未練も何もありません。

とにかく物を減らしましょう!

物を減らして身軽になると、「これでいつでも辞められる!」と退職のモチベーションも上がってきますよ。

退職が近づいてから慌てて片付けていると、どうしても目立ってしまいますので、「普段から綺麗に使っている」という状態にしておくのが良いですね。

貰いすぎたボールペンやファイルは看護師さんにあげると喜ばれます。

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【退職】退職の意向は、人事権を持つ人に最初に伝える

さて、気持ちが固まったら、具体的に退職に向けて動き出しましょう。

退職の意向は、人事権を持つ人に最初に伝えましょう

基本的には、同じ診療科の上司になると思います。

先に周囲に「俺、この職場辞めようと思ってるんだよね~」と言いふらし、それが人事権を持つ人の耳に入ったとしたら、

悪い印象を持たれることは避けられないでしょう。

退職後も学会等で顔を合わせたり、一緒に働くことがあるかもしれませんので、ここは慎重にいきましょう。

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【退職】タイミングは年度末がベスト、退職理由はどうする?

次は退職するタイミングについて考えていきます。

歓迎はされなくとも最も角が立たないのは、年度末にまっとうな理由をつけて辞めることだと思います。

年度移行のタイミングで人事異動があるのは自然ですし、先方は人員の補充もしやすいはずです。

理由は嘘でも何でもいいですが、物理的距離が生じるようなやむを得ない感が出せると良いです。

「結婚するので遠方に引っ越す」、「親の体調が悪いので地元に帰る」など。

ですが、速攻で嘘がバレて(引っ越すと言ったのに引っ越さないで転職した等)、前勤務先の先生に会う度気まずい思いをしても困るので、ある程度の環境調整も必要でしょう。

私の場合は「新年度から県外の大学院に進学する」という理由があったため、年度末での退職を申し出ました。

チクチク嫌味を言われつつも、表向き円満に退職することが出来ました。

(過去記事にある通り、退職した日の夜にも呼び出されましたが…)

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【退職】即効で休めるのは要休業の診断書

しかし、年度末まで耐えられないほど辛い方は、既に何らかの精神疾患名が付くような状態だと思います。

精神科や心療内科を受診し、「◯ヶ月間の休業を要する」旨の診断書を発行してもらいましょう

その診断書を郵送でもいいので医局秘書さん等に提出し、休業に入り、復帰しないまま退職します。

退職に伴う書類や物品のやり取りも、全て郵送で済ませましょう。

このように急に休むという手段を取る場合は特に、予め医局の片付けをしていたことが功を奏します

しかし、自分の外来や病棟管理の仕事が他の医師に流れていくため、周囲に大きな負担がかかることは事実です。

でも、それはお互い様です。どんな医師でも病気になります。病気になった自分を責めるのではなく、ここまで頑張ってきたことを労い、療養に専念しましょう。

私は、上記のようにして突然休まれた医師の穴を埋めるために、地方の病院にバイトに通っていたことがあります。

もし、仕事に大きな穴を開けてしまったことを悔やむのでしたら、しっかり休んで元気になって、今度はあなたが誰かの穴を埋める役をしてみてはいかがですか。

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【退職】これ一択!オススメの退職代行サービス

退職代行サービスを利用するメリットは、第三者が介入することで退職によるトラブルを防止することが出来る点です。

トラブルというのは、例えば下記のようなものです。

<退職時のトラブル>

  • 残業代や退職金の未払い
  • 有給休暇を消化させない
  • 勤務先から損害賠償を請求される
  • 退職後も続く嫌がらせ(序盤の「二度とこの県で働けなくしてやる」のように、再就職を困難にするような圧力等)

これらに対応してもらうためには、必ず弁護士が運営する退職代行サービスを利用するようにしましょう

退職代行というのは、元々弁護士の職務の一つです。

近年になり民間業者も同様のサービスを行うようになりましたが、出来ることに限りがあり、また違法性がある行為を行っている場合があります。

勤務先のみならず退職代行業者との間にトラブルが生じてしまうケースも多いようですので、注意してください。

今回、弁護士が運営する退職代行サービスを調べましたので、ここで紹介させていただきます。

退職代行ガーディアン

退職代行ガーディアンは、東京都労働委員会認証の法適合の合同労働組合が運営する退職代行サービスです。

その強みは下記の通り。

退職代行ガーディアンの強み>

  • 365日対応、即日対応
  • 全国対応
  • 費用は一律24800円(追加費用は一切発生しない)
  • LINEで無料相談・申し込み可
  • 相談~退職まで全てスマホで完結(面談不要)

一般的な弁護士運営の退職代行サービスの相場(5万円前後+追加費用の発生あり)と比べると、費用がかなり安く、あまり給与が高くない若い世代でも安心して申し込めるというメリットがあります。

また、仕事のことをあまり深堀りして欲しくない方も多いでしょうから、面談不要全てスマホで完結出来るというのは有り難いですね。

もしも皆さんの職場の事情から退職が難航することが予想されるのであれば、

最初からプロにお任せして確実な成果を上げてもらうべきだと思います。

【退職】「退職して申し訳ない」と思っている人へ

「お世話になったこの病院を退職することになって申し訳ない…」

そんな風に考えてしまう、真面目な人も多いのではないでしょうか。

ですが、何も申し訳ないと思う必要はありません。

あなたはきっと、もう一生分、その病院のために誠実に働いたのでしょう。

このまま無理して働き続けたとしても、モチベーションが上がらず、良いパフォーマンスが出来ないと思います。

その病院に育ててもらったことに感謝しつつ、次の新しい職場で何かしら貢献をしましょう。

人の循環があるのは当たり前で、それでも医療体制を維持していくのが病院の責務です。

「一生この病院で働いてくれると思っていたのに」「あなたが辞めるせいで病院の体制が崩れる」等と言われても、それは病院の怠慢に過ぎません。

気にしなくて大丈夫です。

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まとめ

独身時代は激務に耐えらえたとしても、自分が歳を取り家族が出来れば、同じ仕事内容をこなせなくなるのは当然です。

医師であっても、このように、時間の経過や事情の変化に応じて、常にベストな働き方を考えていく必要があります

今働き方に悩んでいる皆さんは、きっとこのままではいけないと分かっているのだと思います。

是非、勇気を出して、転職という道も考えてみてください。

その際、皆さんが上手に退職出来ることを願っています。

 

『医師転職のススメ』シリーズのご紹介

当ブログの集大成となる「医師転職」に特化した内容で、前後編の2部作です。

医師転職のススメ〜「転職したくなる!」前編』(著:更紗)

  • 臨床医の過酷な労働環境
  • あまり機能していない、臨床医を守る手段 など

医師転職のススメ〜「転職を成功させる!」後編』(著:更紗)

  • 転職を学問として学ぶ
  • 医師転職の具体的な手順 など

<オススメポイント>
  • Kindle Unlimited 加入者は無料で購読可能
  • ブログの内容そのままではなく、「原因自分論」や「タイムバケット」といった、より良い人生に必要な考え方を加筆
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ブログ記事も増えてきたので、「ブログだと、どの記事を見ればいいか分かりにくい…」という方もいると思います。そんな方にこそ電子書籍はオススメです!

働き方に悩んでいる臨床医の皆さんには、是非読んでいただきたいです。
どうぞ宜しくお願い致します。
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